ウェブエキスパートドラフトに参加しました

結果からいきましょう。

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希望年収欄に600万円と記入したところ、だいたい600万円で指名が入りました。 指名獲得数は参加者中最多で、1位指名(1企業1人にだけ出すことができるやつ)の数は4件でした。

よかったですね。

このエントリで書くこと

ご挨拶が遅れました。こんにちは。 @jitsuzonです。

転職ドラフト」のディレクター、プロダクトマネージャー、マーケター版である「ウェブエキスパートドラフト」(運営会社はどちらもリブセンス)第1回に参加したので、結果や感じたことをまとめておこうと思います。

webexpert-draft.jp

全体の結果はこんな感じで載っていて、掘っていくとどんな経歴の人がどんな企業から指名入っているかなどわかるので、くわしくはサイトからご確認ください。

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なんで参加したか

自分の市場価値を知りたかった、というのが一番です。 年収がいくらになるのかって応募と面接を経て最後にしかわからなかったりします。 正確でなくてもいいので、労働市場的に自分はどのくらいの実力と見積もられるのか知りたかった。 全体でどの程度なのか、どの点が評価されるのか、調べたことがなかったのでやってみました。

直近のお仕事がやりがいあって会社に大きな不満も無いので、 転職メインという感じではなく申し訳なさがありましたが。。 もちろん、総合的に良いお話には乗っかっていく気持ちはありました。

結果

数値に関しては、冒頭に貼ったとおりです。 とても多くの会社にご指名いただき、本当にありがとうございます。 公私共にこんなにモテたことないのでかなり戸惑いつつ興奮しました。

自分の状況的に近々の転職はむずかしいなと思い、一度すべて辞退させていただきましたが、何社さんかは会ってお話する機会をいただきました。ありがとうございました。

どのあたりが評価されたか

  • KPIを伸ばした実績
  • ユーザーファーストかつ分析的にプロダクトつくりができる
  • ステークホルダーの調整ができる
  • 中規模事業も新規事業も経験している
  • 組織マネジメントもできそう
  • ブログとかで言語化できているところ
  • インターネットが好きなこと

コメントいただいた中で共通しているのはこのあたりです。 「インターネット良くしていきたい」と書いたら共感してもらえたの嬉しかった。

感想

単純に嬉しい

こんなにも指名が入るなんて。名指しで評価されるのは嬉しいですね。 各社さんレジュメだけでなくブログや発表資料も読んでくださってありがたいです。

アウトプット大事

ディレクターやマーケター、プロダクトマネージャーは、Webでのアウトプットはエンジニアに比べて少ないです。

ただ、誰かに理解してほしいなら言語化する以外方法がありません。 もちろんレジュメで伝えるんだけど、経歴の話しが多く、汎用的な話や時間の都合上省かれる話がある。

僕の場合、ブログや勉強会で発表したりしているので、それを見てもらえました。 アウトプットすること自体を、言語化・抽象化する能力があると評価してもらえたりもしました。

普段はアウトプットを自分のふりかえりや備忘録、考えを抽象化する訓練、誰かの役に立つこと、フィードバックを得ることを目的にやっていたけど、転職に活きる良さをわかりやすく認識しました。

リーズナブルと思ってもらえた

買い叩かれてるみたいな意味じゃないです。現職よりは高いしこのくらいだろうと雑に希望年収を600万円としました。それで多くの指名をいただいたので、次回参加するならもう少し高くしてもいいだろうなと思いました。それにしても希望年収を超える指名って来ないものなんですね。

結果について人と話す機会があったんですけど、提示年収が高い人はすでに完成されてたり強い専門領域持ってたりする、jitsuzonの場合は原石として良いって感じだよ、と言われ「なるほど」となりました。

実力の評価としては十分じゃない

今回のドラフトに参加していないプロダクトマネージャーの人もいっぱいいるし、プロダクトマネージャーの広い職域の中のほんの一部しか伝えられていないので。 もちろん浮かれて調子に乗ることもダメ。まだまだなところがいっぱいあるので気を引き締めていきます。

参加者の書いていることを見れるのが良い

レジュメを公開している人もいるし、高く評価されてる人のスキルや書いていることを見て参考にできます。良いこと書いてるな〜〜〜とふむふむすることがある。

レジュメ書くのそこそこ大変

がっつり書こうと思うと数時間かかります。僕は2日にわけてちょろちょろ書きました。考えがまとまるし、今後も職務経歴伝えるときに使えるなと思ったので良い行為でした。あと伝わりやすさやアピール上、自分の成果っぽく書くんですけど、実際はチームのみんなで達成したものなので申し訳なさがあった。

これからどうしたいか

サイトで入力する項目の1つ「直近、具体的にしたい仕事」には以下のように答えました。

 ## インターネットを良くするプロダクトに関わりたい 
インターネットが大好きなので、
インターネットの進化や文化に大きく関わるようなプロダクトに関わりたいです。
インターネットに恩返しをしたいという想いがずっとあります。
今はプロダクトマネジメントをして貢献できるといいなと思っています。 

## プロダクトマネジメント力を高めたい 
### 「 他のプロダクトマネージャーと一緒に働く」
 今の環境にはプロダクトマネージャーが多くないので、
直接的に参考にできる人や情報が少ない状態です。
他のプロダクトマネージャーとともに、
知見の共有や切磋琢磨をして力を高めたいなと思っています。 

### 「複数のプロダクトを担当する」
 マネジメントするプロダクトを増やして、知見の横展開を自分でできるようになりたいです。 
同じプロダクトで同じフェーズを何度もやることはできないので、
複数プロダクトで反復、改善を行えるといいなとは思っています。
やはりプロダクトマネジメントはシチュエーショナルなものなので、
経験がものをいうところがあります。その経験の絶対量を増やしたいなと思います。

「複数のプロダクト」というところ

来年からフレックスになって時間に融通が効くし、どこかお手伝いできるところを探してみようかなと思います。それも今のプロジェクトが落ち着いてからで。

アウトプットを増やす

加えてこちらもやりましょう。まだまだ少ないのでがんばりましょう。

またドラフトに参加する

1回だとわかりきらないし、自分のふりかえりになるので。転職意向が無くてもそれを伝える項目があるからとりあえず出してみましょう。損することないのでみなさんにもおすすめです。紹介したらスタバの3,000円券とかもらえるらしいので、そういうことでお願いします。

それではよいお年を。

プロダクトマネージャーが意識的にデザイン思考を取り入れると

この記事はProduct Manager #pdmAC Advent Calendar 2017の13日目の記事として書かれました。前回の記事はwatcafeさんのプロダクトマネージャー、組織というプロダクトとも向き合うでした。

こんにちは。GMOペパボ株式会社でプロダクトマネジメントをしています @jitsuzon です。

本エントリでは、PMの自分が取り入れたデザイン思考の使い方を、分析的思考との違いを交えながら書いていきます。 基本的には備忘録ですが「デザイン思考、よく聞くけど一体何なの?どう取り入れているの?」という方や、「なかなか企画が決まらないんだけど、どうすればいいんだ」という方のヒントになれば嬉しいです。

「デザイン思考」って?

各所で説明がされていますが、こちらでも簡単に書いておきます。ざっくりと言えば以下のような思考法です。

  • ユーザーを中心に物事を考える
  • 実践的な問題解決を主眼に置く
  • ユーザー調査やプロトタイピングを繰り返す

ウェブサービスの改善のように、複雑なものが絡み合うものに対して、適切な処方をするのは簡単ではありません。どこに手をつけるか、何をどうやるか、たくさんのステークホルダーの利害をどう調整するかなど、考慮すべきことは山のようにあり、それぞれに明確な答えが無いことがしばしばです。

デザイン思考では、ユーザーを中心に考え、アイデアを高速で形にして改善を繰り返していくことで、問題のより良い解決に素早く近づいていきます。

https://u-site.jp/wp-content/uploads/2016/11/designthinking_illustration_final-01-01-780x789@2x.png (参照:デザイン思考の基礎 – U-Site

対となる思考は?

分析的思考や、戦略思考が対として語られます。2つはまったく同じものというわけではないのですが、面倒なので特徴をまとめて書いておきます。

  • 様々な目線から多角的に物事を考える
  • 論理的に因果関係や相関関係を推測する
  • 時間の経過や状況の変化など考えるべきスパンが長め

こちらも問題解決をしたいことに変わりはありません。 ウェブサービスの一機能のように、すぐフィードバックが得られるわけではない長期スパンのものや、 実際に試すより早く正確そうな因果関係がわかる、という場合はこちらの思考を使うのがいいでしょう。

私はこう使った

私はベースの思考がずっと分析的でした。 答えがちゃんと出ないものに対して、考えたりデータを増やせばきっと論理的に解が出るはずだと数時間考えて成果ゼロ、みたいなこともありました。 これは単に自分の頭が良くないのもあるのですが、そもそも取り組むものによって向き不向きがあることに気づきました。 デザイン思考について知ってやっとわかったので、もっと早く知ってたらよかった!と思いました。

デザイン思考が得意なこと

以下にあげるようなPMの仕事はデザイン思考が得意な分野だと思います。

それぞれ、「相手が明確」な場合です。ニーズを考え、そこに対してできることを最速で投入する。考える対象が少ない分、行動を早く起こせます。もちろん慎重にやるべきことはありますが。

特に施策の企画、実施案の決定は、デザインスプリントというワークショップが便利です。1つの決定に必要なワークショップがいっぱい入っていて、かいつまんでもできます。型が決まっているというだけで、どうやるかを考える手間が省けることが最大のメリットかもしれません。 弊社では部署横断のデザインチームがファシリテーションをしたり、新卒研修にも取り入れたりなど、経験する機会がだいぶ増えています。

その他でも上記で詰まったな、ということがあったら、

状況の整理→課題(ストーリー)の定義→ブレスト→アイデアスケッチ→実践or壁打ち(ヒトと話す)

を時間制限つけておこなって、だらだら悩む時間を減らすことにトライしています。デザイン思考では収束と発散を繰り返すため、メリハリをつけるのが大事だと思いました。 完全にこれに沿わなくても、気になったことはとりあえず紙にバーッと書いてみる、という癖がついてから施策の一歩目が早くなりました。 タスクをやる時間よりもやろうかなどうしようかなって考える時間が長くなる悪癖があったのですが、今はだいぶ減らせたと思います。

分析・戦略思考が得意なこと

対になるのでこちらも書いておきます。

  • 定量数値の分析
  • ロードマップ作成
  • 予算作成
  • 中期KPI改善計画

数値の分析やロードマップ作成はそのまま戦略的なことでそれはそうだろうという感じです。 こちらはコンサル系でよく使われるフレームワーク(PEST・3C・STPなど)で環境分析や基本戦略を立てます。

予算やKPI改善計画については、分析思考として、論理的な分析を行います。 マインドマップツールを使ってロジックツリーを作成するなど、変数を構造的に把握し、対処できるようにします。 これら検証に時間がかかるものは論理的に考え精度を上げていくことが重要です。

どちらも大事

私は「正しい製品をつくる」ということがPMの役割だと思っています。ユーザーにも会社にも社会にも「正しい」価値を提供するものをマネジメントすることが使命です。 その中で、私の中にいつもある問いが「より良い決定をより早くするにはどうするか」です。デザイン思考を知った上で、分析思考との意識的な切替はとても役に立っています。

これからも引き続き、日々の課題をより効率的にクリアしていくこと、戦略を自分より上のレイヤーだけに任せずに自分からも積極的に提案していくことの両方を大事にします。

速度も精度も上がるように日々訓練! がんばるぞ!

参考にしたもの

デザイン思考と戦略思考はどう違うのか? ~コンサルタントから見たそれぞれの役割・位置付け~ – Hajime Tanabe – Medium

新たな発想をビジネスへ繋げるデザイン思考(Design Thinking)|これからは、コレ!|ITソリューション&サービスならコベルコシステム

デザイン思考 - Wikipedia

定期を失くした

先週の土曜、僕は会社の人間と吉祥寺で飲んでいた。正午から日が変わったあとまで。結局何時間飲んだかわからない。どうも最後がいつかわからないのだ。久しぶりに吐くまで飲んだ。何かしら迷惑をかけた気がするけど、それすら覚えていない。毎度こうなると、申し訳無さ以上に恥ずかしく、結構深めの穴に入って、「公務なんで」みたいな意味は分からないがもっともそうな理由をつけて2週間くらい桃鉄をやりたくなる。関係各位、ご気分を悪くされていましたら誠意を見せますのでWebフォームからご連絡ください。

深酒した時にかぎって、なぜかちゃんと帰れてるし風呂まで入ってたりする。朝も7時くらいに目が覚めたりする。今回も身体こそなかなか起きないものの、うっすらとした、知らせで言うと注意報くらいの二日酔いで済んでいたようだった。「だる〜」と独り言を外と室温の変わらない部屋に放ち、しばらく寝続けた。飯を食べないとそのうち手足が痺れてくるので、バレンタインの周辺でいただいた義理を食べる。食べられる義理と食べられない義理があり、季節柄食べられる義理が部屋に存在していたのだ。シャワーを浴び、平静を装って、街へ出ることにした。散歩程度で大したことはしていない。途中とてつもなく炭酸飲料が飲みたくなった。飲みたくなりますか?「ドデカミンC」みたいな名前も見た目も味もバカな飲料を買って飲み、クゥ〜〜〜した。悲劇はそのあとで、家に戻りカバンから物を取り出そうとすると激烈に濡れていたのだ。淡黄色に、人工的な甘い香りをブチまけており、ドデカミンが流出していた。慌ててタオルやティッシュを動員したのだが、ヌメ革の財布の様が悲惨だった。世界一甘いイルビゾンテだったと思う。いくつか入っていた紙幣も溺れかけていて、全員を救助した。軽く拭き取り、どうしようかと一瞬考えた結果、僕は紙幣をドライヤーで乾かすことにした。混乱のど真ん中にいた僕も、このはじめてで、罪悪感が伴う行為にワクワクした。家に戻り15分程度、僕はまだコートを脱いでいない。「ゴーーー」と音を立て熱風を福沢に送る、すごく熱くなる。届いてるか、英世。見えてるかい、「TURBO」だぜ。今まで使ったことない辺縁系皮質から恍惚感を伴う物質が出てくる。みなさんもお気に入りの紙幣を濡らしてみましょう!結局3枚くらいで飽きて、残りは吹いてから床に並べて放置した。ファブリーズをかけた。

そして今朝、僕は何事も無く健康に出社した。1ヶ月の定期が土曜に切れるとわかっていたので、家を出てからまっすぐ駅の券売機に向かった。まだ若干水跡が残る財布から定期を出そうとすると、無い。いつも入れていたカード入れの横の空間に、無い。マイナンバーカードはある。キャッシュカードもクレジットカードもある。だが定期が無い。どこかに落としたのだろうか。一昨日の壮絶な飲み会の空間のどこかか、家か、カバンか。いずれにせよ、朝のこの時間にゆっくり探す暇は無い。僕は新規で定期を発行した。デポジットをまた払う無駄へのいらだちと、前の定期に入った1,300円程度の惜しさに思考が逸れそうになったが、真っさらな印字がされたPASMOを受け取ってゲートを抜け、日常のループに突入した。

soundcloud.com

定期は、どこに行ったんだろうか。帰ってこないんだろうか。定期とは僕にとってなんだったんだろうか。デポジットの500円を払えばまた取り戻せるような、簡単な関係だったんだろうか。アイツと一緒になったのは、僕が上京してきた時だ。かれこれ4年になる。当時の僕は大阪でICOCAってヤツと付き合っていて、東京で新たな生活とともに、PASMOを迎え入れた。今思うと、ずっと一緒にいたんだなぁ。よく終電近くまで付き合わせていて、アイツがいるのに終電を逃してタクシーに乗ったこともあった。「私がいるのに」ってアイツは思っていただろうか。今回の深酒なんて電車にすら乗らないのに僕は朝まで飲んで、アイツのことなんて考えていなかった。現金を切らした時に自販機やコンビニで登場してくれて「ありがとう」と言ったことはあったけれど、それはなんていうか、感謝ではなく、「便利に使っている」というだけだった。どこに行くにも一緒だったのに、「ただいま」も「おかえり」も言ったことはなかった。今アイツは待っていてくれるのだろうか。財布を持ち出すたびに印字がかすれて、たとえば磨くとか、アイツが綺麗になることをしてやれなかった。いつも1ヶ月の定期で、全然贅沢をさせてやれなかった。いつか、1回でもいいから、半年の定期にしようと思っていたんだ。本当だよ。でも、もう叶わないのだろうな。今は別のヤツに拾われて、少し余っていた1,300いくらのお金を使われてしまっただろうか。それで捨てられてしまってないだろうか。アイツには1,300いくら以上の価値があるんだ、僕は知っている。他のヤツには消え入りそうな文字の、どこから来てどこまで行くのかわからない、ただの硬いカードかもしれない。だけど僕にとっては、大切な1枚なんだ。僕らの思い出がたくさん記録されている。全部じゃないが僕も記憶している。大阪でもお前が使えた時は嬉しかったよ。僕が持ついくらかの磁気はアイツのものなんだ。同時にアイツが持ついくらかの磁気は僕のものだ。アイツの声だけ見分けがつく。僕にはただの「ピッ」じゃなかった。そんなことばかり考えるけど、もうアイツにチャージできない、という事実だけが僕を締め付ける。これから僕はアイツがいない朝を、夜を、何度もくぐり抜けないといけない。毎日は続いていくけれど、駅員さんに会った時は欠かさず尋ねるようにしよう、アイツの居場所を。僕にできるわずかなことを、精一杯やっていこう。

チームの良さを確認するためにやったこと

この記事はProduct Manager Advent Calendar 2016の7日目の記事として書かれました。6日目の記事はgackyさんのおじさん Product Manager サバイバルガイドでした。

はじめまして。GMOペパボ株式会社でディレクターとして働いています。@jitsuzon です。弊社ペパボには「プロダクトマネージャー」という名称の職位や役職は存在しないため、自称プロダクトマネージャーとして、サービスのあれやこれやに関わっています。自称に至った経緯はこちらのスライドをご参考ください。

いきなりですが、みなさんのチームは「良いチーム」でしょうか?どこが良いのでしょう?どのくらい良いのでしょう?

この記事では、それをアンケートを用いて定量的に確認する方法について実践を元にお伝えしていきます。最近話題にのぼってくることも多い「心理的安全性」なんかも登場します。

背景

私は所属するチームに対して非常に満足感を感じていて、他のメンバーとチームについて話していても「今の状況はすごく良いよね」となることが多いです。ですが、先ほどと同じ問いが私の頭にふと浮かびました。「良い」と漠然とわかっているけど、言葉や数字で表したことはなかった。

もしこれが測れ、客観的にわかるものであったら、チームの健康診断がしやすいし、処方箋も出せる。また、自分のチームの良いところを自認して、さらに強みを高めることができる。良いところを他のチームに輸出することもできるでしょう。

手探りながらやってみようと思いました。

まず理想のチームとはなんだろう?

アンケートをしようかなと思っていたものの、いきなり設問をつくることはできません。まず前提となる理想や知識を整理することからはじめました。

良いチームを定義する

参考文献や経験などから自分で決めました。自身がマネジメントするチームの目標というイメージです。

  • 自律的な行動(適切な行動ができる)
  • 自律的な学習(常に能力を高めることができる)
  • 変化に柔軟に対応できる(環境に適応しやすい)
  • 十分な裁量(行動の幅が広い)
  • 持続性が高い(拡大できる、いっときで終わらない)

理想には前提がある

いきなり飛び級で理想の状態にはいけません。少なくとも前提が存在します。

  • 心理的安全
  • 信頼
  • 定義されたゴール

これらは特に、Googleのre:Workのこちらの記事を参考にしています。

rework.withgoogle.com

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上記の図がこのあとのベースになっています。心理的安全性が最も基礎的なものであり、下に行くほど上位なものになっていき、一番下は「仕事の影響の大きさ」となります。その他の参考文献は記事の一番下にまとめています。

アンケートを作成する

実際に計っていくために、アンケートを作成しました。使用したのはGoogleフォームです(なんでもいいと思います)。カテゴリ毎に設問を準備し、スコアを出せるよう5段階評価をします。

カテゴリ

先ほどのre:Workの図やその他の参考物、自分が考える理想の状況を組み合わせて以下のようにわけました。

  1. 心理的安全
    • 不安なく仕事できるか
    • リスクをとることができるか
    • 弱さを見せられるか
  2. 信頼性
    • 相手のことを信頼できるか
    • ちゃんと仕事をやってくれるか
    • 尊敬されていると感じるか
  3. ゴールや役割の明確さ
    • やるべきことがわかっているか
    • チームの構造がわかっているか
    • 情報や仕組みの透明性はあるか
  4. 責任・裁量
    • 仕事を行う上で十分な裁量があるか
    • やりがいを感じる仕事であるか
    • 適度な責任感を持って仕事をできているか
  5. 学習
    • 知識やノウハウが組織に蓄積されているか
    • 学習に対する前向きな姿勢があるか
    • 省察がきちんと行われているか
  6. 仕事の意義・影響
    • 仕事が楽しいか
    • 自分の仕事が誰を幸せにするかわかっているか
    • 仕事を通じて自己実現や成長ができているか

学習というのが自律的な発展において重要な要素だと思っており、それを入れ込んでいます。

設問

先ほどのものはカテゴリであり、実際の設問は以下です。カテゴリをさらに分解して設問として落とし込んでいきました。

1. 心理的安全

  • チームのメンバーとコミュニケーションが取りやすい
  • 自分が失敗しても周りに伝えることができる
  • たとえ相手と異なっていても自分の意見を伝えることは難しくない
  • チームのメンバーから意見が異なっているという理由で人格的に否定されることはない
  • ときにはリスクをとる選択もできる
  • 助けてほしいときにお願いすることができる
  • わざと足を引っ張るような行為をする人はいない
  • このチームではあなたのスキルや才能が発揮できている

2. 信頼性

  • チームのメンバーは信頼できる
  • 自分はチームのメンバーから信頼されていると感じる
  • チームメンバーから謙虚さを感じる
  • チームの他メンバーは尊敬できる
  • チームのメンバーは適切に仕事を完遂してくれる
  • このチームなら困難な課題でも乗り越えることができると思う

3. ゴールや役割の明確さ

  • 自分はチームがどういう目標を達成すべきか理解している
  • 自分はチームがどういう価値をお客さま(社会)に提供すべきかを理解している
  • チームの目標と自分個人の目標が連携していると思う
  • 何か仕事をするときに目的を意識できている
  • チームの中で自分は何をすべきかを理解している
  • だいたいどのような仕事でもどういうプロセスで進めるかがイメージできる
  • 仕事を進める上で必要な情報は隠されていない
  • チームの構成やメンバーの職種を把握している
  • チームメンバーがどのような仕事をしているかがわかる

4. 責任・裁量

  • 今の仕事にやりがいを感じている
  • やっている仕事の責任は大きいと思う
  • 目標・目的を達成する際にはたくさんの手段から選択できる
  • 仕事を進める上で適切な裁量が与えられていると感じる

5. 学習

  • 仕事の結果やノウハウはチームで共有されている
  • 必要であれば積極的に勉強をする
  • 自分やチームの仕事についてふりかえる機会が十分にある

6. 仕事の意義・影響

  • 今の仕事は楽しい
  • 仕事で自分が成長していると感じる
  • 仕事で誰かを幸せにしている実感がある
  • 自分の仕事がどれくらいサービスに影響しているか把握している

7. 良いところの確認:わたしたちは何を大事にするのか

  • チームの良いところを10個挙げてください。

各カテゴリで設問数をある程度揃えたかったのですがバラバラになってしまいました。少なくとも3個以上はないとスコア出すときに平均値がブレてしまうでしょう。心理的安全性を確認する質問については、同じくre:Workですがこのページが参考になります。

回答

以下の5段階。スコアを出すために点数をつけます。スコアの付け方や適切な設問数、評価に十分なサンプル数については私自身よくわかっていないので、有識者さまお待ちしております。

  • とてもそう思う(5点)
  • そう思う(4点)
  • どちらでもない(3点)
  • そう思わない(2点)
  • まったくそう思わない(1点) 

これらを無記名投票で集めます。回答には10分もあれば十分です。

結果

これを私が所属している10名のチームで行いました。結果はこんな感じ。

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上で挙げた設問数と異なるのは改訂がこの後にあったからです。

わかること

心理的安全性や信頼性といったものは高く、チームとしての基礎体力の高さがうかがえます。反対に低いのは「仕事の意義・影響」で、まだそこが十分に高いというほどではなかったようです。今後の課題ですね。

ただ、これはあくまで同一チーム内でのカテゴリの比較です。もっと正確に状況を把握するには、他チームと比較してどうか、同じチームの3ヶ月前と比較してどうか、など対照が必要です。

実は弊社内でもまだ私のチームしか実施していないので他チームの結果待ちです。みなさんのチームでもご実施されたら共有していただけると嬉しいです。もし自分のチームが低かったらと思うと恐怖ではありますが。

これから

学習支援の仕組みづくりなど次への施策や、良いところを下がりにくい状況にすることを取り組んでいきます。後者に関してはすでにアクションを進めています。

設問の最後に「チームの良いところを10個挙げてください」というものがありました。それは、チームの良さを明文化して行動指針とするためです。会社でいう理念やミッションにあたります。チームが大切にすることを決めることで、良いところが認識されやすく風化して良さが損なわれるのを防ぐことができます。それの決定にまつわるあれこれについてもまた書きたいと思っています。

さいごに

チームの良いところと課題は、チームの数だけあるでしょう。今回の方法ではそれを見つける手助けになればいいなと思っています。無闇に探すよりも、いくぶん楽になるはずです。改良案などありましたらコメントいただけますと幸いです。

みなさま、良きチームを!

 

私が所属するGMOペパボのグーペでは、新しいメンバーを募集しています。ご興味ある方はぜひ一度お話しましょう〜!

www.wantedly.com

そして、来週13日(火)に弊社でウェブディレクター向け(といってもウェブサービス関わる方なら誰でも歓迎)のイベントを行います。こちらもぜひに。お待ちしております。私は司会をします。

peatix.com

 

参考記事・書籍

re:Work - Guide: Understand team effectiveness

Product Team Management // Speaker Deck

成功するチームの隠し味

開発組織マネジメントのコツ // Speaker Deck

チームが機能するとはどういうことか - Amazon

 

「君の名は。」に感じる良さと不安

君の名は。」を観た。

www.kiminona.com

新海誠だった。彼が好きなものが画面と時間いっぱいに詰め込まれていた。軽蔑も恐れず言うと僕は好きです。

この増田にあるように、ストーリーや設定は深掘りに耐えられるほどではないけど、自分が心の奥底に持ち育ててきた「青さ」を刺激するには十分だった。

anond.hatelabo.jp

秒速5センチメートル」は少し攻撃力が高いし、「星を追う子ども」はストーリーが意味不明すぎる、「言の葉の庭」はエンターテイメント性が足りない、みたいに思う人にぶつけてやりたい。

 

結局は、「琴線に触れる」のだ。

彼女と僕だけのセカイ、自分なら救えるんじゃないかという肥大した自意識、鬱屈しながらも美しい日常、SFからくるロマン。この文字列にピンときたらもうチケットを買うべき。

 

新海誠に触れる時は、こっ恥ずかしいで済まないほどの胸を締め付ける青さを期待しませんか?だからこそ「秒速5センチメートル」は中毒性があった。辛いのに、深夜に観るべきではないのに目をかけてしまう。痛気持ちいいの類なのかな。村上春樹をあまり知らないけど、似たような感じなのだろうか。いい大人がいつまで経ってもこんなものをつくり続けることに、僕は「すげえな」って思う。見方によったら「論理とかいいからこの感情を見ろ!」って言ってるようにも思えて。シンゴジラが相当面白かったけどシンゴジラ精神モードで「君の名は。」を観ると心が大変なので気をつけてほしい。シンゴジラは感情部分を過剰なほど書かず、それやリアリズムが爽快感を演出していたけど、「君の名は。」は逆。感情を見て!って感じ。女子高生を制服で山道走らせてるのどう!?みたいな感じもある。「あの花」でお馴染み田中将賀キャラクターデザインでドラマに没入しやすくし、RADWIMPSもかけるんだよ?そのあたりズルいし抵抗したくなるけどまんまと良い…。

 

君の名は。」は今までの新海誠作品をギュッと詰め込んだようなものになっている。そしてエンターテイメントでもある。初めに新海誠作品を見る人にはこれをオススメしたい。でも、不安に思うことが1つある。それは、もうこれが最後なんじゃないかってこと。セルフオマージュがいっぱいで今までの総括のような状態。スターシステムで過去のキャラクターも出てくる。新しい要素はあまりなく、適度なカタルシスのエンドに持ってこれた構成脚本くらいか。もうこれが引き出しの限界なんじゃないのって思えた。それでも同じようなものをつくり続けてもいいし需要はありそうだけど、つくり続けるのかなぁ。3年に一度くらい、高校生カップルとセカイ系原住民に攻撃を加えるのでもいいけど。

 

とりあえず高校生になって気になる子と新宿でこの映画を観るので一旦死にます。

 

【SHIROBAKO】松亭活動報告2015

 これは SHIROBAKO Advent Calender 20日目の記事です。 

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SHIROBAKOの聖地「松亭」をみなさんご存知かと思いますが、僕も通い続けてだいたい1年になろうとしています。前回の記事の後、何をしていたかここでご報告させていただきます。前回の記事は以下からご覧ください。

jitsuzon.hatenablog.com

東京での放送は毎週木曜だったので、今もSHIROBAKO系常連の多くは木曜に集まります。来ることもあれば来ないこともある、そんなゆるい感じで、会うときはアニメに限らず他愛のない話をします。

僕はたびたび会社の人たちを連れて行きました。最寄りの吉祥寺駅も聖地であるので写真を撮ったりしながら向かいます。迷惑では?

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何も省みないオタクは結果的に良い笑顔になります。 

6名で予約を取ると、お母さんがアニメの席を再現した形で席を作ってくれます。

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普段の配置と違う特別仕様。奥のオジサンも含めメガネ率が高い。撮ってる僕もメガネ。

一通り飲み食いしたところで、松亭のお母さんにお願いし、松亭でのSHIROBAKO視聴を始めます。今まで3回くらいやりましたがもう視聴のコースは決まっており、

  • 第4話「私ゃ失敗こいちまってさ」
  • 第16話「ちゃぶだい返し」
  • 第23話「続・ちゃぶだい返し」
  • 最終話「遠すぎた納品」

となります。これが鉄板だという認識です。

第4話は松亭メイン回なのでここじゃん!となり最高。第16話はそもそも話自体が最高。エンゼル体操やゴスロリ甲子園など密度が強く存在します。第23話はずかちゃんが救われて号泣で最高。最終話はみんなでドンドンドーナツして最高。本当にエクスペリエンスです。

観る人の仕事によって感情移入するキャラクターが異なり、マネージャーは木下監督、ディレクターはみゃーもり、デザイナーはえまちゃんに移入していました。

ここで突然ですが、松亭の私的ベストメニューを発表します。

  • チキンカツ
  • 鳥豆腐
  • 明太子
  • おにぎり+味噌汁

だいたい美味しいのですが、その中でも上はマストメニューの認識です。おにぎりと味噌汁を最近シメとして導入した結果、より強い体験となりました。よく聞かれるのですが、アニメで登場したのは焼き鳥、枝豆、フライドポテトです。枝豆とポテトは元々メニューに無かったと思いますが、やんや言ってたらいつの間にか実装されていました。ありがとうございます。あと松亭はスタメンメニュー以外に今日のオススメもあるので、頻繁にオススメされているゴーヤチャンプルーを頼んだりします。普通に秋はサンマを食べます。
これはまだ起きてないですが、実は今年のクリスマスイブは木曜なので、クリスマス会をします。特別にお店から許可をいただき、痩せた本田さんが木下監督にもってきたモンブランを食べます。

店内にはSHIROBAKOグッズとガルパングッズがあり、日々ドンドン増えていきます。

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ちょっとわかりにくいけど右上のゾーン。(他にも店内の様々なところにある)

BDBOXなども含めて全てが有志からの寄付です。ガルパングッズがあるのは、同じ水島努監督だという点と、SHIROBAKO系常連に大洗ガチ勢が多いからです。お店をされているご夫婦は先日劇場版ガールズ&パンツァーを極上爆音で観たそうです。

 

今後もやっていく気持ちがあります。

こちらからは以上です。

 

もう一度インターネットをする気持ちになった

先日SUZURIというウェブサービスコミティアに出展し、併せて冊子を作ることとなった。その企画者に文章を書け、と迫られた。なんでも僕が暇そうかつ断れなさそうだったからみたい。以下はその冊子「スリスリコミック」に寄せた原稿です。

 

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「繋がれば、分かりあえば、もう怯えなくていい」

 

本当の理解とは何か。繋がった気がした瞬間は永続するのか。

いつだって僕は怯えている。最近のインターネットからは、現実が見え過ぎる。

 

インターネットはかつて広大で、可能性に満ち、現実の雑音をくぐり抜けた先にあるワンダーランドだった。一部の人にとっては今もそうなんだろう。だが僕のインターネットは、どんどん道具になっていった。中学校に上がり、初めて鉛筆からシャープペンシルに持ち替えた時のような高揚感はほぼ失われ、季節のように当然に巡る。

 

ピーヒョロロ、ピーガガガ、と始まる月10時間限定のインターネットが僕の原体験だ。今ではチャットも、ファンサイトのBBSも、吉岡美穂の水着画像ですら皆、「若い時は…」なんてボロ雑巾のような"枕"で始まる酒の肴になってしまった。心底絶望する。小中学生メル友ステーションで知り合った可愛い女の子は、僕と他クラスメイト10人に同じメッセージを送るロボットだった。情報の先生は真顔で「ネチケット」と言っていた。阿部寛みたいなサイトがいっぱいで、それが当然だった。本当なんだ。

 

あの頃の遊園地のようなワクワクも、ヒヤヒヤも、もうここには微塵も無い。僕は気にしている。このツイートが誰かを傷つけやしないか。このはてなブックマークで僕の浅い底が見えやしないか。彼女に好きな人が居ることを知ってしまいやしないか。そしてこの考えに足を踏み入れる度に、中二階から別の僕が覗き込み、「なんて自意識過剰で愚かなんだ」と吐き捨てる。その度に「ごめんなさい」と心で百回唱えることが僕の最近のインターネットである。

 

結論から言うと、僕は分かりあえなかった。インターネットの中に人格を立て、それをじっくりと育てることは、僕が好きなRPGゲームのレベル上げという行為に似ていた。MMORPGとしてTwitterはとても優秀だった。大阪の留年ぶちかまし大学生だった僕は今、東京でインターネットの会社に勤めている。エラい出世である。それもこれもインターネットで新たにキャラクターを作り、演じ切ったからだ。jitsuzonというアカウントには自己が散在しているものの、全くもって僕ではない。くだらない自虐を投下し、哀れみ半分の星をつけてもらう。時にはポエムを流し、恋に恋する乙女がハートをつける。「オフ会をしよう」だなんて言葉は他人事すぎて的を得ず、自分を切り売りすることも大して重大ではなかった。

 

ただ悔しいのは、僕は本当に親友と呼べる人が居ないんだ。双子のように全てを疎通しあう人が居ない。相手が期待する僕は、本質とは大きく異なってばかりだ。それでも僕は彼に会い、彼女にリプライを飛ばし、正気かどうか分からない他人に星をつける。どうやっても僕はアカウントになれないし、アカウントから本当の彼らはわからない。それに気付いてしまっている。もう諦めてしまっている。そこには遣る瀬も、寄る辺も無い。でも諦念の一つには、ずっと信じてしまうんだろうな、という漠然とした光もある。自由でなくなったのは僕であり、決してインターネットではない。

 

「欲しいものは、作ればいい。」(SUZURIのWebサイトより)

 

言ってくれるよなぁ、とは思う。いつか誰の手でも無い、自分自身の手でエデンをつくれる。残骸だらけで足場が悪いこの場所に、綺麗な花が咲く日が来る。夢想的なのはわかっているけど、行動の不足を咎めるのは今じゃない。思い出すべきなのは、もっと繋がっていたいと思った10時間と1秒目ではないだろうか。初めてハンドルネームを呼ばれた時に感じた世界の拡がりではないだろうか。このSUZURIのコピーは希望として十分かはわからない。だけど、それは1つのコメントを思い出させる。為す術が無かった僕のインターネット状況を吐露したブログについた、会ったことも無い人からのコメント。それは当時の僕に余るほどの希望をくれた。まるで数回の人生を共にした親友のようだった。僕からまだ見ぬ皆さんへのコメントでもある。

 

「約束の地をまたつくろう」

 

SUZURIコミティア出展に寄せて - jitsuzon