ぼくがバーで泣いてまたエモさこじらせた話。

 

バイト先の近くに、よく上司に連れて行ってもらったバーがある。最近は連れて行ってもらうことも少なくなって、たまに1人で訪れる程度。結構たまに。バーとか大人ぶったこと言ってるけどバーなんてそこしか行ったこと無いし値段も安い唯一1人で行ける飲み屋さん。その日もフラッと立ち寄ってビールを飲んでた。よく知った常連さんと話をしたりしながら。その時は全く涙を流すことになるなんて思ってなかった。

 

なんでか去年別れた恋人の話を掘られたんだよなぁ。そこからおかしくなった。ちなみに彼女のことはマスターも知っていて、いじられるって感じだったと思う。お酒が少々深くなってなんかあんまりひとに言ってなかったことも話してしまって。その内容を書こうと思うんだけどまた泣いたらヤですね。書きます。

 

ぼくは現在就活中です。2回目の。1回目の時に内定はもらってたけどクソクズッてたあまり留年してしまったというやつ。実は彼女と別れた原因もそれで。

彼女は1つ年上で、彼女がまだ大学生だった時から付き合ってた。彼女は綺麗で、本当に素敵なひとだった。ぼくより早く働き始めた彼女は1年目こそ泣きベソかいてたものの、すぐに自分の誇れる居場所を手に入れた。最初は契約社員だったけど、3年目には本採用されることとなった。その間ぼくはクズのつけを払いながら、自分や家族と折り合いをつけつつ2回目の就活を始めた。ただ彼女とはその折り合いというものがつけれていなくて。ぼくは受けてる業界上、東京行きが濃厚。でも彼女は地元で居場所を得ている。

要は、ついてはいけない、とのこと。要は、早いとこぼくに甲斐性があれば、ということ。お互いの摺り合わない不安定な未来を可能性ごと失くし、違う素敵であろう未来に生きましょうってこと。フラれた。これが去年。

そこからぼくは気を紛らわせようとデートめいたことをしたこともあったけど、彼女の完全性を逆に思い知らされ、彼女の匂いを思い出すなどして。未練タラタラ垂れ流し。就職も決まらない。前と変わらず小物。惨めとはぼくです。阿鼻叫喚です。

 

 

ここまでは前置き。泣かずに書けました。

マスターと常連さんに話した内容は次に書くやつ。

 

そうやってダラダラした失意の中、就活をしてた。夜行バスに乗り東京へ行って、説明会やらなんやらを受けて、また夜行バスで大阪に帰ってくる。何回も繰り返し今は慣れたそのサイクルを今日も終えようとしてた時、最寄り駅で彼女に会った。

正確にはこちらが発見しただけなんだけど。別れてからずっと会いたかった、何か理由をつけて会いたいけど自分の情況が許さず会えなかった彼女がいた。出勤途中の彼女が。彼女の家とぼくの家の最寄り駅は同じだったから顔を合わすのは想像できたんだけど、本当に出くわしたらどうしようなんて考えてなかった。内定とれたら連絡しようとは漠然と思っていたけど。彼女は最後に会った時より髪をほんの少し短く切っていた。ぼくは夜行バス帰りでボサボサの頭。シワの入った服。不恰好な大きめの荷物。内定はゼロ。こんな状態で声をかけれると思う?「やあ、久しぶり」って?何一つ誇れるものを手にしてないのに?フラレたくせに?

ぼくは少し立ち止まって彼女を見ていた、と思う。2秒くらい。彼女は気づかないでいてくれた。帰ってからも、少し時間が経っても、心の揺れは収まらず、自己憐憫がオラオラしてた。今の自分がこういう状態なのもダサいし、それを含めてまだ彼女のことをズルズル引きずってる自分の精神性が心底ダサいと思った。ダサいのも含めて自分だし実際思ってるんだからまあしょうがないんじゃないかなー、とかちょっとメタに思ったりしてたこともクッソダサルララ宇宙の風になると思った。ダサさコンプしてた。

 

 

ってことをお酒飲みながら話してるうちに込み上げてきちゃって。うっすら涙目になってきた時に、「泣いてもええんやで」ってマスターと常連さんに言われホロホロと涙を流し始めた。

そしたら常連さんが自分で煽っておきながら「そういう感情の発露大好き、たまらん」と言ってくださったのである。常連さんの気持ちはよくわかる。ぼくもインターネットで様々なひとの感情を止める堰が決壊したのを見てすごく楽しんでいるので。エモさ、すごく好きなので。その後、ミュージシャンである常連さんはぼくのために1曲即興で弾き語りをしてくれた。コード4つだけ。内容もシンプル。「過去に生きるな今を生きろ」と唄ってくれた。泣きながら吸ったことないタバコをもらって吸った。美味しくない。

後から思ったんだけど、これって長らくタバコ止めてたひとが感情高まって1本だけ昔を懐かしんで吸うってパターンであって、初めてタバコ吸うぼくがやることじゃない。でもそんな小っ恥ずかしいことも起きるなんともセンチメンタルな夜、素晴らしかった。

 

 

そういえば、他のひとは感情の高まりをどこに投げているのだろう。ぼくは内にずっと置いてたものが今回バーという酒飲み場で不意に出たけども。それ以前はインターネットに不恰好なフォームで連投してた。このブログに書くのもそのうちのひとつだけど、前はもっとできてたんだよ。別に肩壊した訳じゃなくて、就活のせいか、リアルな知り合いが増えて恥ずかしさが大きくなったのかあまりできてない。

うーん…

 

全ッッ然ッよくないな!!!!!

感情の端くれでもなんでも情報が溢れたほうがインターネットには良いのに!!!!!!!

ぼくはそれを楽しんでいたし依り所にしていたはずなのに!!!!!!!!

アニマス一気観してアイドルになるとか妄言垂れてる場合じゃナイ!!!!!!!!!!

 

 

ソーシャルメディアに振り回されて、使えば使うほど空気は固まってく。

顔を出せば出すほど、写真を撮れば撮るほど、言葉を重ねれば重ねるほど自分が規定されていく。それで逃げたくなってサブアカや鍵アカを作っていく。

みんな匿名でいいからさ、適当なアイコンでいいからさ、インターネットはしようよ。感情を投げようよ。ぼくから親友のいないみなさんへのお願いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インターネットはクズのエモ語りを助長する。